6/22/2020

マザーズ族 なぜ彼らは成功できたのか? 新規上場41人の素顔

こんにちは。公認会計士の山本です。

今回のブログのタイトルは、2007年4月に光文社から発行された、見た感じ、ペラっとした ペーパーバックのような本の名前です。私は発売直後にこの本(952円+税)を買い、まあ、こういう胡散臭い本を買うこと自体、何だかな、と思う人もたくさんいるのではないかと思いますが、私は結構、この手の本をこまめに買っていまして、そして、この本を隅から隅まで熟読し、今、見ると、日本M&Aセンター、MonotaRO、ジャパンインベスト・グループの3社のページに折り目が付いているので、多分「良いな」と思って、株を買うつもりになっていたのだと思うのですが、結局、この中から実際に買ったのは MonotaRO だけであり、それも 2009年4月になってからで、しかも1株だけという臆病者の投資を絵に描いたような投資だった訳ですが、
2009年4月に1株185,000円で買った MonotaRO の株は、2012年10月に10倍を超えたので、分割で800株になっていた内の700株を売却し「おっ、テンバガー。良かった。」等と思っていたのですが、MonotaRO という会社はその後も成長を続け、直近では、売らずに持っている残りの8分の1が3百万円を超える株価になり、「あそこで売らずに持っていられる人間だと、今頃、大金持ちになれるんだろうな。」と思う反面、会社というものが、こういう風に大きくなることもあるんだ、ということを実際に体感させてもらい、まあ、金額は8分の1になってしまった訳ですが、柿の木が大きく育ったみたいでうれしいような気持になったりしています。
まあ、でも、今から思うと、こういう怪しげな本ではあっても、情報はどこに隠れているか分からないので、それを買って熟読した、というのは良かったと思うのですが、その後の行動については、イマイチだったな、と思えます。何がイマイチだったか、と言いますと、この手の、会社の成長を期待して買う株は、買う時、それ程、値段を気にする必要はなかったんだと思うんですね。もちろん当時は当時で、株価の上がり下がりがあったので、MonotaRO の株も、なかなか買えなかった訳ですし、日本M&Aセンターの株は結局、買わずに通り過ぎてしまった訳ですが、両社のその後の成長を見ると、当時であれば、幾らで買っていても、そう大した差はなかった訳で。
例えば、18万円で買ったものが、180万円になりました、というのと、36万円で買ったものが180万円になりました、というのでは、前者が10倍のテンバガー、後者が5倍な訳ですが、儲けを見れば、前者が162万円、後者が144万円であり、これが20倍、30倍、そして MonotaRO のように100倍を超えてくると、買う値段が18万円でも、36万円でも、買わないリスクの方が遥かに大きくなってしまう訳で。しかも、そういう新興銘柄は、私の場合、買うとしても、最低単位か、その ×2、×3くらいしか買わないので、むしろ「良いな」と思った3銘柄を全て買っておくことが正解だった、と思える訳です。
あと、これを書きながら思い出したのですが、MonotaRO の株を買って数年くらいの間は、周りから「モノタロウ? 聞いたことない。」とか、「桃太郎?」とか言われていた訳ですが、そんな中、そういう株を選び、買い、持ち続けていられた、というのは、少額ではあっても、良かったかな、と思えます。まあ、逆に言えば、それでも持ち続けることのできる金額が、私の場合 18万円だった、ということなんだと思うのですが。