6/24/2020

The Sound of Silence ー 歌詞の意味を考えずに聞き続けて30年

こんにちは。公認会計士の山本です。

サイモン&ガーファンクルのサウンド・オブ・サイレンス、学生時代から何百回、聞いたか分からないくらい聞き続けてきましたが、最近になって、ふと、この歌は何を歌っているのだろう、と疑問に思ってしまい、ここ1、2週間この歌のことばかり考えていました。
冒頭の部分、そのまま訳してみると、
こんにちは、暗闇、私の古くからの友。
あなたと語らいたかったので、また、あなたに会いに来ました。
と、何を言っているのか、全く理解出来ず、
更に、
なぜ、あなたと語らいたかったかというと、
あるVISIONがそっと忍び寄ってきて、
私が寝ている間に、その種を残していった、
私の脳に植え付けられた、そのVISIONは、
今も残り続けている、The Sound of Silenceの中で、
だからなんだ、
と続き、これもまた意味不明。「暗闇」って何、「VISION」って何、「The Sound of Silence」って何、という気持ちになったまま進んでいくと、
何度も見た不安な夢の中、私はたった一人、歩いていた、
小石が敷かれた狭い路地を、
街灯のぼんやりした光の輪の下、湿った寒さに襟を立てた時、
私の両目は突き刺された、あのネオンの光の一瞬の閃きに、
そして、その閃光は夜を切り裂き、The Sound of Silenceに触れた。
その露わになった光の中で、私は見た、
一万、いや、もっと多くの人が、
話をしているけれど、何も話していないことを、
聞こえているけれど、何も聞いていないことを、
歌を書いているけれど、決して歌われないことを、
そして、誰一人、
The Sound of Silenceを何とかしようなんて思っていないことを。
と、全く訳が分からないのですが、強引に理解しようとすると、Silenceというのは、「話をしているけれど、何も話していないことを、聞こえているけれど、何も聞いていないことを、歌を書いているけれど、決して歌われないことを」を言っているものと思われ、人は語り合っているけれど、実際は何も語り合っていない。そういう意味で、音のない世界(Silence)なのかな、と。
そして、Silenceの前のSoundの方は、音のない世界でも、人は話し、歌は歌われているので、真の意味の音はないけれど、音自体は流れている。そういう意味の「音」なのかな、と。そして、Silenceはネオンのきらびやかな輝きの中に見えるので、Soundも音だけではなく、きらびやかな光も言っているのかな、と思えました。
で、こう考えてくると、一節目のVISIONというのは、その後の夢の中で見た光景、即ち、 きらきらした世界の中で、音のない世界の中で、ただ音が発し続けられている光景であり、 それが頭の中に残り続けているから、そういう音すらしない世界、即ち、ネオンの光のない 世界、暗闇で、意味のあることを語り合いたいと思ってしまったのかな、と。
次の節で、
Silenceは癌のように増えていってしまうんだ、
と、虚ろな世界は、放っておくと、増殖していってしまう、と言っていて、
最後の節で、
預言者の言葉は地下鉄の壁や、ボロアパートの入り口に書かれている
と、そこにしか、意味のある言葉は存在しない、と言って終りになる。
と、これが私のここ1、2週間で得た解釈なのですが、サイモン&ガーファンクルの他の歌がどれもストレートな歌詞なのに、なぜ、この歌だけ、突然、何かが降りてきたような歌詞になっているのか、不思議な気持ちになってしまいました。
まあ、しかし、何を言っているのか、全く分からなくても、30年以上も聞き続けられる曲というのは、それだけでスゴイと思えました。