こんにちは。公認会計士の山本です。
先ほどの記事ですが、もう一つ、印象に残ったのは、
負債2400億円、顧客7000人という点です。
平均で一人当り34百万円、7000人もの人が、この会社にお金を預けている訳で、
銀行に預けていても、年 0.1 %にもならない世の中で、
年6%の収入が得られる、ということに疑問を持たなかったのか、という、
所謂「日本人は金融リテラシーが不足している」という主張の典型のような事例であり、
また、預け先が法律的に何を開示しなければならない会社であり、
それを開示しているかどうか、
また、開示しているのであれば、それを見て問題がないか判断しなかったのか、という、
所謂「日本人は会計リテラシーが不足している」という主張の典型のような事例でもあり、
まあ、金融リテラシー、会計リテラシーというカタカナ言葉はさておくとしても、
自分のお金が誰の所に行き、
お金が渡った先で、自分のお金が、どのように運用、保管されるのか、
6%が保証されるのは何故か、
何故、年6%も儲かる商売があるのに、自分でやらずに、
タダで、他人である自分にそれを譲ってくれるのか、
元本は必ず返ってくると言っているけど、何故、必ず返ってくるのか、
等々、
自分のお金が自分の所から出て行って、帰ってくるまでを
紙に書き出して考える習慣を持っていたなら、
金融、会計、投資のプロでなくても、
恐らく34百万円は払わなかったのではないか、と思ってしまいます。