5/15/2018

「ない」ものが「ない」ことの証明


 こんにちは。公認会計士の山本です。

先日、ある会社さんの会計参与というものになりまして、
そのための契約書を弁護士さんに作ってもらったのですが、
弁護士とやり取りをしていて、
なかなかに直線的な仕事をするものだ、と思ってしまいました。
ゴールに向かって、最短距離で進んでいく感じですね。
公認会計士も、
そこに「ある」ものが「ある」ことを証明するだけであれば、
同じように効率性を第一に仕事が出来ると思うのですが、
何故なら、その場合は、やることが決まっているので。
ただ、公認会計士の場合は、それだけではなくて、
そこに「ない」ものが「ない」ということも証明しなければならないので、
なるべく色々な人から、色々な話を聞き、
色々な情報にアンテナを立て、
自分自身の想像力を巡らし、
今は見えていない「ある」ものが「ある」のではないか、
ということを疑うことが必要になるんですね。
なので、若しかすると、会計士に接したことのある人は、
会計士というのは、何を聞きたいんだろう、とか、
何だか、のんびりと仕事をするもんだ、などと思うと思うのですが、
斯くいう私自身も、会計士になる前は、
会計士に対して、そういう風に思っていたのですが、
これは、
「ない」ものが「ない」ということを証明しなければならない、
という仕事の性質から来るんだ、と
会計士になってから、分かった次第なんですね。
まあ、でも、英語では、監査のことをauditといいますが、
聴衆audience、オーディオaudioと同じく
「聞く」という単語を使っているのも、
なかなか仕事の本質を突いているように思えます。